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健康作りに役立つお役立ちコラム Ideal Body Design

乳酸は疲労物質の原因ではなくエネルギー源になる




乳酸と言えば、かつては疲労物質と言われていました。
一度は聞いたことがあるのではなないでしょうか。
これまでは、乳酸が身体に溜まることで疲労すると言うのが昔の常識でした。
ですが、近年では乳酸が疲労物質の原因と言うのは間違いであることが分かりました。
乳酸が直接の疲労原因とは言えないのです。
それどころか乳酸はエネルギー源として利用されています。

乳酸はエネルギー源になる

近年では、乳酸の働きが少しずつ解明されて乳酸の考えが昔と変わってきています。
スポーツ科学の世界で乳酸は、筋肉を動かすエネルギー源と考えるのが新しい常識です。
乳酸は、解糖系の運動(激しい運動)で素早くエネルギーが必要な時に発生します。
筋肉には、大きく分けると速筋繊維と遅筋繊維に分けられます。
乳酸は速筋と呼ばれるタイプの筋繊維が糖質を分解して一気にエネルギーの元になるATP(アデノシン3リン酸)を作る際に乳酸が発生します。
糖質を分解してエネルギーを得る際に代謝産物として乳酸が作られているのです。
そして、発生した乳酸は血液に出ても再び筋肉に入ってエネルギー源であるATPを作る為に使われます。
乳酸がエネルギーになるのが乳酸の新常識になります。

乳酸が長時間身体に溜まることはない

乳酸が直接の疲労の原因ではありませんが、疲労の度合いの目安として使うことはあります。
乳酸を日常生活での疲労感の原因とする見方は今でも根強いですが、アスリートでもないのに身体に溜まる乳酸を意識する必要はあまりありません。
日常生活レベルの運動では、基本的に大量の乳酸が発生することがありません。
階段を何階も上るような場合には乳酸が多く出ることもありますが、安静にして30分もすれば代謝されてなくなってしまいます。
翌日まで乳酸が溜まって疲れが残るとは考えられません。
乳酸は長時間体内に溜まること自体ないのです。
慢性的な疲労の原因については、未だに科学的にまだ解明されていないのが現状です。
体内でのエネルギー生成の仕組みは、まだまだわかっていないことが多いです。
スポーツ選手の場合、今後トレーニング法など変わってくる可能性もあるかもしれません。