食べ過ぎはいけないと思っていてもついつい食べ過ぎてしまうことはあるかと思います。
食べ過ぎを防ぐには、私たちの満腹感はどうなったら得られるのかを理解していれば食べ過ぎを防ぐことができるのではないでしょうか。
普段私たちは満腹感をどのようにして感じているのでしょうか。
食事をしていて「これ以上食べられない」と言う感覚が満腹感です。
満腹感を得るには二つの刺激が関係しているとされています。
それが胃と血糖値です。
・胃壁の伸展
簡単に言えば胃にどれくらい食物が入っているかです。
胃の中に食物が入ってくると胃壁が伸展して神経を刺激します。
これによって満腹感を得るようになります。
水で胃が満たされると満腹感を得るのはこの為なのですが、これは一時的な刺激で持続性がありません。
・血糖値の上昇
食事をして血糖値が上がってくると満腹中枢が刺激されて満腹感を得るようになります。
反対に血糖値が下がってくると空腹感を得るようになり「お腹が空いた」と感じるようになります。
血糖値の上昇による満腹感は、胃の刺激と違い持続性があります。
なので満腹感を得てそれを持続させるには血糖値の上昇がポイントになると考えられます。
胃を膨らませるよりも血糖値を上げた方が満腹感が持続しやすいと言うことです。
では、甘い物を食べれば良いのかと言うとそう言う単純な話でもありません。
満腹感を得るには、胃壁の進展と血糖値の上昇の二つの刺激が関係していますが、持続性があるのは血糖値の上昇です。
食べ過ぎを防ぐには、満腹感の持続性がある血糖値の上昇が大事なポイントとなります。
食事で上手に血糖値を上げられると満腹感を得やすくなり食べ過ぎを防いでくれます。
その為には、食事でしっかりと血糖値を上げる為に糖質を含む食品を食べることが大事と言えます。
ですが、血糖値の上昇は糖尿病や肥満の原因にもなるので注意も必要です。
単純に甘い物を食べれば良いと言うわけでもありません。
血糖値の上昇が満腹感を得るポイントになるのは事実ですが、血糖値の上げ過ぎもいけません。
逆に上げ過ぎると満腹感どころか空腹感を感じるようにもなります。
血糖が上昇すると膵臓からインスリンと言うホルモンが分泌されます。
インスリンの働きによって糖質が体内に取り込まれて血糖値が下がっていきます。
急激に血糖値が上昇するとインスリンも多量に分泌され血糖値も急激に下がってしまいます。
血糖値が下がると空腹感をまた得るようになりますので、血糖値は適度にゆっくりと上げていくのが良いです。
甘い物は急激に血糖値を上昇させてしまうので良いとは言えないのです。
血糖値を緩やかに上昇させることができると満腹感を維持しやすくなります。
その為には、糖質を摂ることですが摂り方のポイントがあります。
糖質は、脂質やタンパク質、食物繊維などと一緒に食べるようにすることです。
これらと一緒に摂ると糖質の吸収が緩やかになります。
糖質は単体で摂ると血糖値が上がりやすくなるので、食事はバランスよく食べることが大切なのです。
糖質と一言にいっても主に甘い物に含まれる単糖類や二糖類、ご飯などに含まれる多糖類などに分けられます。吸収が良い糖質なのか、吸収が遅い糖質なのかです。
吸収が早く血糖値が上がりやすいのは、甘い糖質である単糖類になるので単糖類の摂取は特に注意が必要です。
また、食事はよく噛んでゆっくりと食べるのも大事です。
一口一口よく噛んでゆっくりと食事をすることも満腹感を得やすくなります。
噛む動作は満腹中枢を刺激する行為になるので「食べたい」と言う欲求を抑えられます。
満腹中枢は血糖値が上昇すると刺激されますが、血糖値が上がるまでタイムラグもあります。
早食いは血糖値が上昇して満腹中枢が刺激される前に必要以上に食べ過ぎてしまいます。
ゆっくりと食べると必要以上に食べることを防いでくれます。
早食いが太りやすいと言われるのはこの為です。
一口一口よく噛んで食べれば自然と食事の時間もゆっくりになるので、食事制限などしなくてもこれだけでもダイエットに繋がったりもします。
食べ過ぎを防ぐポイントは、バランスよく食べてよく噛んでゆっくりと食事をすることです。
偏った食事、早食いは満腹を得るプロセスからすると食べ過ぎの原因と言えます。
また、精神面も食欲と関係があるのでストレスを溜めないことも大切です。
ストレスを発散する時間を作ることも大事でしょう。