トレーニングの効果は人によって異なります。
同じトレーニング、同じ食生活、睡眠をしていてもその効果には必ず差がでます。
いくら頑張っても筋肉がつかない人がいる一方でほんの少しのトレーニングでも筋肉がつく人もいます。
筋肉がつきやすい人とつきにくい人と何が違うのでしょうか?
食が細いとか元から体重が増えにくいとかもありますが一番の原因は、筋肉の組成の違いが大きいかと思います。筋肉には種類があり人によってその種類が異なります。
筋肉は大きく分けると白く見える速筋繊維(白筋)と赤く見える遅筋繊維(赤筋)に分けられます。
それぞれの特徴は下記の通りです。
速筋繊維の特徴
・収縮速度が速い
・筋力・瞬発力に優れている
・持久力は劣る
・肥大しやすい
遅筋繊維の特徴
・持久力に優れている
・収縮速度が遅い
・筋力・瞬発力は劣る
・肥大しにくい
速筋繊維や遅筋繊維の中にもさらに細かく種類があり速筋繊維と遅筋繊維の中間的なタイプもあります。
中間筋はいわゆるピンク筋と言われる筋肉ですが、分類としては速筋繊維になります。
トレーニングをして肥大するのは速筋繊維です。
この筋肉は筋力・瞬発力に優れている筋肉なので肥大する筋肉になります。
一方、遅筋繊維はトレーニングをしてもあまり太くなりません。
この筋肉は持久力に優れている筋肉なので肥大しにくい筋肉です。
普段の日常生活レベルでは、速筋繊維ではなくて遅筋繊維が主に働いています。
運動強度によって使われる筋繊維が決まっていて強度が低いと遅筋繊維が使われ強度が高くなるにつれて速筋繊維が使われるようになっていきます。
筋肉を肥大させるには、普段使わない速筋繊維を刺激する必要があります。
その為には、ある程度重い負荷をかけたり疲労困憊まで筋肉を追い込んだりしないといけません。、
重い負荷をかけることで速筋繊維が働いて刺激されて筋肉が肥大していきます。
重い負荷をかけなくても疲労困憊まで筋肉を追い込むことでも速筋繊維が刺激されます。
遅筋繊維が疲労すると次に疲労してない速筋繊維が動員されていきます。
さらに疲労困憊まで行うと代謝産物として乳酸が溜まっていきます。
それによって成長ホルモンの分泌が促されて筋肉の合成が活発になり脂肪燃焼も促されます。
トレーニングをして肥大するのは、速筋繊維です。
速筋繊維、遅筋繊維の割合は遺伝的に決定されていて基本的に後天的に変化はないとされています。
ですので遺伝的に速筋繊維が多いと筋肉がつきやすく遅筋繊維が多いと筋肉はつきにくいと言えます。
筋組成の割合は、筋肉の部位によっても違うのですが、ほとんどの人はだいたい半々くらいと言われています。
多くの人は、適切にトレーニングを行えば筋肉をつけることが可能なのですが、中には筋肉がつかない人もいます。
遅筋繊維が元から多い人は、トレーニングをしてもなかなか筋肉はつかないでしょう。
自分が果たしてどちらなのか簡単に知る方法もあります。
簡単に知る方法としては短距離と長距離でどちらが得意かである程度判断できます。
50m走と12分間走のタイムで判断する方法もあります。
短距離が得意なら速筋繊維が多いので筋肉がつきやすいタイプで、長距離が得意なら遅筋繊維が多いので筋肉がつきにくいタイプと言えます。
どっちでもない人は、特別つきやすいわけでもなく特別つきにくいわけでもありません。
ほとんどの人はこのタイプに入ります。
肥大しにく遅筋繊維が多いと筋肉をつけるのは至難の業とも言えるかもしれません。
どの程度筋肉をつけることができるかは、速筋繊維の割合によるのではないかと思います。
遅筋繊維の割合がとても多いなら正直筋骨隆々になるのは難しい、もしかしたら不可能かもしれません。
筋骨隆々の方は元々肥大しやすい速筋繊維が多く素質に恵まれている方かと思います。
ですが、どんな人でもある程度の筋肉はつけることは可能です。
諦めずに頑張ってトレーニングをすれば自分の遺伝的限界まで筋肉を肥大させることは可能ですので継続してトレーニングをすることはとても大事です。
トレーニングは他人との比較ではなく過去の自分との比較ですので他人との比較はしない方がいいです。
逆に筋肉がつきにくい人は長距離の才能があります。
マラソンなど自分に合った運動を選択するのもいいのではないでしょうか。
頑張れば上に行ける可能性が十分にあります。