平気で嘘をつく人には、その動機や心理的な背景によって明確に分類できる3つのタイプが存在します。
これらは、単なる「悪い人」という枠を超え、心理学的な特性や障害とも関連しています。
平然と嘘をつく人々は、その目的や行動パターンによって、主に以下の3つのタイプに分けられます。
| タイプ名 | 主な動機と特徴 | 関連する心理・精神疾患 |
| 1. 詐欺師タイプ | 利益の追求。 金銭的・社会的なメリットを得るため、計画的かつ冷徹に嘘をつく。 知能が高く、嘘を見抜かれにくい特徴があります。 | 反社会性パーソナリティ障害、サイコパシー |
| 2. 演技性タイプ | 関心と承認の欲求。 自分が注目を集めるため、話を大げさにしたり、作り話をしたりする。 自己中心的なタイプと、人に好かれるために安請け合いをするタイプに分かれます。 | 演技性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害 |
| 3. 自己愛タイプ | 自己の特別視。 自分が何よりも大切で、特別な存在であることを示すため、現実を歪めて嘘をつく。 ナルシストとも呼ばれます。 | 自己愛性パーソナリティ障害(NPD) |
自己愛タイプ|ナルシストチェックリスト
特に頻繁に嘘をつく原因となりやすいのが、自己愛が極端に強い「自己愛タイプ」です。
このタイプは、自分の特別な存在感を維持するために嘘をつきます。
以下のチェックリストは、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の診断基準に基づいた、自己愛の傾向が強い人の特徴です。
ナルシストチェックリスト(5つ以上で傾向あり)
- 自分は優れており、特別な存在だと思う。
- 自分が華々しく成功する空想(権力、理想的な愛など)によく浸っている。
- 自分を理解できるのは、一部の社会的地位の高い人たちだけであり、自分はそういう人たちと関係を持つべきだと思う。
- 自分はもっと評価されるべきだと強く思う。
- 特別に優遇されたい、または自動的に優遇されるものだと期待している。
- 目的を達成するためなら、他人を利用しても良いと思う(対人搾取)。
- 他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思うことがある。
- 傲慢でわがままだと周囲から言われることが多い。
【診断目安】 上記の特徴のうち、5つ以上当てはまる場合、自己愛の傾向が強い、または自己愛性パーソナリティ障害の傾向があると言えます。
まとめ
平気で嘘をつく行動の裏には、金銭的な利益追求、注目を集めたい欲求、あるいは自己愛の強さといった、複雑な心理が隠されています。
これらのタイプを知ることは、相手の行動パターンを理解し、冷静に対処するための第一歩となります。

