パントテン酸は、私たちが健康的な生活を送る上で欠かせない「水溶性ビタミン」の一つです。
特に美容やエネルギー代謝において重要な役割を果たしています。
「どこか調子が悪いけど原因がわからない」といったお悩みを持つ方にも深く関わっています。
この記事では、パントテン酸の基本的な働きから、不足した場合の影響、そして効率的な摂取方法までをわかりやすく解説していきたいと思います。
パントテン酸の基本的な役割
パントテン酸(ビタミンB5)という名前は、ギリシャ語で「どこにでもある」を意味する「パントス(Pantos)」に由来しています。
この名前の通り、動植物のあらゆる食品に含まれています。
エネルギー代謝の要|補酵素A(CoA)の材料
パントテン酸の最も重要な働きは、「補酵素A(CoA)」を構成する材料になることです。
- 補酵素A(CoA)の役割
私たちが食事から摂った炭水化物、脂質、タンパク質を生命活動に必要なエネルギー(ATP)に変える代謝サイクル(TCA回路)において、CoAはなくてはならない触媒として機能します。 - 「疲労回復」との関連
栄養素をエネルギーに変換する効率が落ちると、私たちは疲れを感じやすくなります。
パントテン酸は、このエネルギー生産をスムーズに行うのに不可欠で「疲労回復のビタミン」とも呼ばれます。
ストレス対抗ホルモンの生成をサポート
パントテン酸は、副腎で作られる抗ストレスホルモンの合成にも深く関わっています。
- ストレス耐性
精神的・肉体的なストレスに対抗する為に必要なホルモンの生成を助けることで身体のストレスへの抵抗力を高める働きが期待されています。
忙しい現代人にとって、この側面は非常に重要になります。
美容に嬉しいパントテン酸の働き|肌・髪・爪への効果

健康な身体作りのイメージが強いビタミンですが、パントテン酸は特に美容面でも注目されています。
「肌荒れやニキビに悩む方」や「髪のハリ・コシが気になる方」にも必見です。
健康な肌と粘膜の維持
パントテン酸は、肌や粘膜の健康を保つ為に必要な脂質やタンパク質の合成に関わっています。
脂質の代謝がスムーズに行われることで、皮脂のバランスが整い、過剰な皮脂によるニキビや肌荒れの予防につながると言われています。
ビタミンCと共に摂取することで、より高い相乗効果が期待できます。
コラーゲンの生成補助と傷の修復
肌の弾力を保つコラーゲンの生成を助ける働きがあり、皮膚や毛髪の健康維持に貢献します。
コラーゲンやケラチンといったタンパク質の合成をサポートすることで強い髪や爪を作る土台作りを助けてくれます。
「パントテン酸は白髪予防になる?」という疑問を持つ方もいますが、直接的な効果があるわけではありませんが、頭皮環境を整える上で重要な役割を果たします。
パントテン酸が不足するとどうなる?潜在的な欠乏リスク
パントテン酸は多くの食品に含まれているので、通常の食生活を送っていれば極端な欠乏症になることはありません。
ですが、極端な偏食やアルコールの過剰摂取、激しい運動やストレスが多い方は、必要量が増え相対的に不足するリスクがあります。
- 主な不足時の症状
- 疲労感・倦怠感
エネルギー変換効率の低下による身体のだるさ - 手足のしびれ(バーニングフィート症候群)
ごく稀な重度の欠乏症として、手足に灼熱感を伴う症状 - 免疫機能の低下
免疫細胞や抗体の産生への関与が低下 - 消化器系の不調
- 疲労感・倦怠感
効率の良いパントテン酸の摂り方
パントテン酸は幅広い食品に含まれていますが、特に含有量の多い食品と摂取時に注意すべき点を知っておきましょう。
パントテン酸が豊富な食べ物
「パントテン酸が多い食品」は以下のようなものがあります。
毎日の献立に取り入れやすいものばかりかと思います。
| 分類 | 代表的な食品 | 特徴とポイント |
| 動物性食品 | レバー(特に鶏レバー)、卵黄、魚介類(イワシ、サケなど) | 鶏レバーは特に含有量が多く、効率的。 卵黄も手軽に摂れます。 |
| 植物性食品 | きのこ類(特にしめじ、舞茸)、納豆、アボカド、全粒穀物 | きのこ類はローカロリーで豊富に含まれており、「パントテン酸が豊富で低カロリーな食材」としても優秀です。 |
調理時のポイント|熱と水に弱い性質を考慮する
パントテン酸は水溶性で熱にも弱い性質を持っています。
長時間の茹でる調理や水にさらす調理をすると、食品から栄養素が流れ出やすいです。
スープや味噌汁など、汁ごと食べられる料理にしたり、流出が少ない炒め物や蒸し料理で摂取するのがおススメです。
特にきのこは、炒め物に最適です。
まとめ
パントテン酸は、日々のエネルギー生産からストレスへの抵抗力、そして肌や髪の美容に至るまで、私たちの身体の根幹を支える非常に重要なビタミンです。
- エネルギー代謝(疲労回復)
- 抗ストレスホルモンの合成(ストレス耐性)
- 健康な皮膚・粘膜の維持(美容)
パントテン酸は多くの食品に含まれているので、通常の食生活を送っていれば極端な欠乏症になることはありません。
ですが、極端な偏食やアルコールの過剰摂取、激しい運動やストレスが多い方は、必要量が増え相対的に不足するリスクもあるので、レバーやきのこ、納豆といった豊富な食品を意識的に献立に取り入れることから始めてみてはいかがでしょうか。

