「昔の常識」が今の健康を害する?信じてはいけない健康情報の正体
「腹八分目は健康に良い」「1日30品目食べるべき」—長年、当たり前とされてきた健康常識の中には、現代の医学的知見や研究によって「非常識」とされているものが多く存在します。
一度常識として広まった情報は、そのイメージを覆すのが非常に難しいのが現実です。
しかし、中には健康に良いどころか、かえって身体に悪影響を及ぼしかねない情報もあります。
健康を守るためには、古い常識に縛られず、最新の情報に基づいた正しい知識を自らアップデートしていく姿勢が不可欠です。
「数字のルール」に縛られないで!厚生省が削除した「1日30品目」のワナ
かつて1985年に厚生省が発表した健康指針には、「1日30品目」を食べるよう推奨する項目がありましたが、この項目は2000年版で削除されています。
なぜ削除されたのでしょうか?
- 現実的な難しさ
毎日30品目を食べ続けるのは、現実的に困難でした。 - 食べ過ぎのリスク
品目数を意識しすぎるあまり、結果的に過剰なカロリー摂取につながってしまう可能性があったからです。
「○品目を食べなくては」「○時間空けなくては」と数字やルールにばかり囚われてしまうと、健康維持が目的ではなく、「健康のために生きている」ような状態になりかねません。
本当に大切なのは、ルールではなく、自分身体の声に耳を傾けることです。
「腹八分目」より大事?「空腹」のメリット
「食事は腹八分目が健康に良い」という言葉は有名ですが、本当にそうでしょうか?
健康にとって、「腹八分目」や「一日三食」といったルール以上に重要なことがあります。
それが、「空腹感」です。
食事の時間だからと、空腹を感じる前に食べるのを繰り返していると、それは不健康の始まりとなるかもしれません。
実は、身体が空腹を感じている「時間」こそが、健康維持に重要なのかもしれないのです。
- 修復ホルモンの活性化
傷ついた皮膚や粘膜、血管を修復する成長ホルモンや、遺伝子の修復に関わる遺伝子などが、空腹時にこそ活発に働くことが分かっています。
空腹を感じていないのに食事のルールを守って食べ続けると、これらの重要な修復システムが十分に活動しにくくなってしまいます。
だからこそ、あえて空腹の時間を作り出すことが、身体のメンテナンスには非常に大切とも言えます。
決して満腹になること自体が悪いわけではありません。
「空腹」と「満腹」のメリハリをつけることが、健康を維持するうえで重要なのかもしれません。
まとめ|今日からできる健康の新習慣
古い常識に縛られず、健康を維持するために心がけてほしいシンプルな習慣はたった一つです。
「お腹が空いたら食べる」という、誰もが持っている当たり前の感覚を取り戻しましょう。
1日1回程度は「お腹がグーッと鳴る」くらいの空腹感を感じることを意識してみてはいかがでしょうか。
あなたの生活に根付いている「健康常識」で、もしかしたらアップデートが必要なものはありますか?