風邪を引きやすいのはなぜ?免疫機能の個人差と「NK細胞」の活性を高める方法

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「毎年何度も風邪を引く人」と「ほとんど風邪を引かない人」が周りにいませんか?

この個人差の大きな要因となっているのが、私たちの身体を守る「免疫機能」です。

本記事では、風邪の引きやすさに関わる免疫の仕組み、特に重要な「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」の働きと、その活性を高めるための具体的な生活習慣について解説します。

風邪の引きやすさは「NK細胞の活性」

私たちの身体には、風邪の原因となるウイルスなどの外敵が侵入した際に排除しようとする免疫機能が備わっています。
この機能が弱いと、風邪を引きやすくなります。
免疫には様々な種類がありますが、特に風邪への抵抗力の個人差を左右すると言われるのが「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」です。

NK細胞とは?

NK細胞はリンパ球の一種で、ウイルスに感染した細胞や異常な細胞を真っ先に発見し、破壊する「生まれつきの殺し屋」のような働きを持つ免疫細胞です。

このNK細胞の活性(NK活性)が弱いと、体内に侵入した病原体を初期段階で防ぎきれず、風邪に罹りやすくなると考えられています。

ただし、約10人に1人は体質的にNK活性が弱い人もいるなど、個人差があることも事実です。

NK活性を低下させる生活習慣と高める方法

NK細胞の活性は、主に「自律神経」の働きと深く関わっています。
生活習慣の乱れは自律神経を乱し、NK活性を弱めてしまいます。

【NK活性を弱める要因】

  1. 睡眠不足
    睡眠は、日々の疲れを取り、傷ついた細胞を修復する時間です。
    睡眠不足になると自律神経が乱れ、免疫機能が大幅に低下します。
  2. 不規則な生活
    就寝・起床時間がバラバラなど、生活リズムが不規則だとNK活性が弱まりやすいです。
  3. ストレス
    精神的ストレスを強く感じたり、溜め込んだりすることもNK活性を低下させる大きな原因です。

【免疫機能・NK活性を向上させるための対策】

対策具体的な行動ポイント
質の良い睡眠毎日6〜8時間程度を目安に十分な睡眠時間を確保する。必要な睡眠時間には個人差があります。
自身に合った睡眠時間を見つけましょう。
栄養バランス免疫細胞の材料となるタンパク質をしっかり摂取する。肉、魚、卵、大豆製品など高タンパク質食品と、粘膜を丈夫にするビタミン・ミネラルをバランス良く摂る。
適度な運動運動不足を解消する程度の適度な運動を継続する。激しい運動はかえって免疫機能を低下させるため、ウォーキングなど「適度」が大切です。
腸内環境の改善善玉菌を増やす発酵食品食物繊維を意識的に摂る。免疫機能の多くは腸と関連していると言われています。
動物性タンパク質や脂質の摂り過ぎには注意。

【重要】免疫機能と風邪予防の基本

風邪を引きやすいと感じている方は、まずは「睡眠」と「栄養」が十分に取れているかを見直してみましょう。

免疫機能については、医学的にも未だ完全に解明されていない部分が多いのが事実です。
ですが、不規則な生活が免疫機能を落とす要因となることは間違いありません。
特に睡眠不足は最も避けるべきです。

免疫機能を高め、風邪を予防するためにも、規則正しい生活とバランスの取れた食事を心がけましょう。

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