豚レバーは、数ある肉・内臓類の中でもトップクラスの栄養価があり、手軽に豊富な栄養素を補給できる食材です。
特に、ビタミンAの含有量は群を抜いており、その他にも貧血予防に欠かせない鉄分や疲労回復をサポートするビタミンB群など、現代人に不足しがちな栄養素が凝縮されています。
この記事では、豚レバーの驚くべき栄養価とレバーが苦手な方でも美味しく食べられる臭み対策の調理法を解説していきたいと思います。
豚レバーの驚異的な栄養価
豚レバーが「栄養の宝庫」と呼ばれる理由は、その桁外れな栄養素の豊富さにあります。
群を抜くビタミンA含有量
肉や内臓類の中でビタミンAを最も多く含むのがレバーです。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持、視力の維持、免疫機能のサポートに不可欠な栄養素です。
鉄分・ビタミンB群・葉酸など主要栄養素を網羅
ビタミンA以外にも、豚レバーには以下の重要な栄養素が豊富に含まれています。
| 栄養素 | 主な働き・期待される効果 |
| 鉄分 | 貧血の予防・改善、酸素運搬のサポート |
| 葉酸 | 新しい赤血球の生成を助ける、細胞の再生（特に妊婦に必要な栄養素） |
| ビタミンB12 | 貧血予防、神経機能の維持 |
| ビタミンB1・B2 | 疲労回復、エネルギー代謝のサポート |
| ビオチン | 皮膚や髪の健康維持 |
| たんぱく質 | 筋肉や臓器、ホルモンの材料となる |
嬉しい高タンパク・低カロリー食材
これほど栄養価が高いにもかかわらず、豚レバーは高タンパク質で低カロリーです。
健康維持、疲労回復、ダイエット、美容など、様々な面で効果が期待できる優れた食材と言えます。
豚レバーの「臭み」を断つ！栄養素を守る最適調理法
レバーを敬遠する最大の理由は、独特の「臭み」ではないでしょうか。
ですが、この臭みを抑え、さらに栄養素も逃さない調理のコツもあります。
臭みの正体と従来の下処理の問題点
レバーの臭みは、主に加熱によって鉄分が変性した際に発生します。
一般的に知られている「水や牛乳に浸す」といった下処理は臭みを取る効果もありますが、鉄分や水溶性のビタミンB群といった貴重な栄養素が水に溶け出して流出してしまうというデメリットがあります。
【推奨】高温で「さっと揚げる」または「短時間加熱」
栄養素の流出を抑えつつ、臭みを大幅に減らす最も効果的な方法は、「加熱時間を短くする」ことです。
おすすめの調理法は、「高温の油でさっと揚げる」こと。
- 臭みを軽減
さっと揚げることで、普通に炒めるよりも臭みを1/3程度に抑えられると言われています。 - 栄養素をキープ
水に浸ける工程がないので、鉄分やビタミンなどの流失を最小限に防ぐことができます。 - レバニラにも応用
レバニラなどの炒め物を作る際も、最初にレバーを高温でサッと揚げておくと、その後の調理で臭みを抑えられます。
さらに、揚げる前に調味料に浸けて下味をつけることで、中心部への火の通りが良くなり、加熱時間をさらに短縮でき、より美味しく栄養を保てます。
豚レバーに含まれる注目の成分｜アラキドン酸
豚レバーには、必須脂肪酸の一種であるアラキドン酸も含まれています。
アラキドン酸は、特に脳に多く存在する重要な成分で、脳の働きを良くする効果やコミュニケーション能力の向上、認知機能の改善などにも期待が寄せられているようです。
このアラキドン酸も長時間の加熱によって酸化してしまうので、短時間の加熱調理が推奨される理由の一つとなっています。
まとめ｜美味しく食べて健康に！
豚レバーは、高タンパクで低カロリーでビタミンやミネラルも豊富に含まれ、必須脂肪酸も豊富に含まれています。
苦手な方も多いかと思いますが、日々の食生活に積極的に取り入れたい優秀な食材と言えます。
「臭み」が苦手な方も、下処理の見直しと「短時間・高温調理」を意識することで、栄養満点の豚レバーを美味しく楽しむことができるかもしれません。
一度試してみてはいかがでしょうか。
