ダイエット停滞期はなぜ起こる?食事と運動で打破する具体的な方法

体重測定女性 ダイエット

ダイエットを始めたばかりの頃は、順調に体重が落ちていきますが、ある日を境に体重計の数字がピタッと止まり、どんなに頑張っても全く変化しなくなる…そんな経験はありませんか?

これは、ダイエットに励む多くの人が直面する「停滞期」のサインです。

「停滞期」は、特に厳しい食事制限を続けていると起こりやすいです。
「これ以上、食事を減らすなんて無理!」そう感じながらも、体重が減らない焦りから、さらに無理な食事制限を続けてしまう人も少なくないかと思います。

ですが、実はその行動が、停滞期をさらに長引かせる根本原因になっているのかもしれません。

この記事では、ダイエット停滞期がなぜ起こるのかを解説し、多くの方が陥りがちな間違いを指摘していきたいと思います。
そして、停滞期を乗り越えるための効果的な食事と運動の具体的な方法についても紹介します。


ダイエット停滞期はなぜ起こる?「飢餓モード」に陥った身体が原因だった

ダイエットのために食事量を極端に減らすと、私たちの身体は危機的な状況だと判断します。
これは、進化の過程で身についた「飢餓モード(または省エネモード)」と呼ばれる自己防衛機能が働くためです。
このモードに切り替わると、身体は生命を維持するために、できる限りエネルギーを節約しようとします。

  • 基礎代謝の低下:
    何もしていなくても消費されるエネルギー(基礎代謝)が低下します。
    これにより、同じ活動量でも消費カロリーが減ってしまいます。
  • 脂肪の蓄え
    少ないエネルギー源を最大限に利用しようとするため、摂取したカロリーを脂肪として蓄えやすい状態になります。
  • 筋肉の分解
    筋肉は多くのエネルギーを消費します。
    食事量が少ないと生命維持を優先するために筋肉を分解し、エネルギー源として利用しようとします。

「全然食べていないのに体重が減らない…」と感じるのは、身体が消費するエネルギーを意図的に減らしているからです。
この状態でさらに食事を減らすと、省エネモードがさらに強化され、体重はますます減りにくくなってしまいます。


食事量を増やして停滞期を打破!その具体的な方法

停滞期を抜け出すには、この省エネモードを解除することです。
そのためには、身体が「もう飢餓状態ではない」と認識するよう、食事量を段階的に増やしていく必要があります。

しかし、急に食事量を戻すと、効率よく栄養を吸収する状態になっているため、リバウンドしてしまう可能性が非常に高いです。
ここで大切なのは、焦らず、少しずつ、慎重に食事量を増やしていくことです。

ステップ①|摂取カロリーを少しずつ増やす

まずは、現在の食事量から100~200kcal程度を目安に増やしてみましょう。
これは、おにぎり1個分や、食パン1枚分くらいの量です。

  • 具体的な増やし方
    • 主食のご飯を軽く一膳分増やす
    • 間食にナッツやフルーツを追加する
    • たんぱく質源(鶏むね肉、魚など)の量を増やす

ステップ②|体重の変化を観察する

食事量を増やした直後は、体内の水分量が増えることで一時的に体重が増加することがあります。
これは、体内のグリコーゲン量が増えたことによるものなので、焦って食事量を元に戻さないようにしましょう。
体重計の数字だけに一喜一憂せず、数日間様子を見ることが大切です。

もし、体重が5kg以上など極端に増えてしまう場合は、増やし過ぎかもしれません。
その場合は、少し食事量を調整してみましょう。

ステップ③|食事量をキープし、身体の変化を待つ

数日から1週間ほど食事量を増やし続けて、体重の増加が落ち着き、身体の調子が良くなってきたら、その食事量をしばらくキープします。
これにより代謝が安定し、再び体重が減りやすい状態へと導かれます。


食事と合わせて「運動」を取り入れる重要性

停滞期をより早く、確実に乗り越えたいなら、食事量の調整と並行して運動を取り入れるのが非常に効果的です。

特に筋力トレーニングは、停滞期を打破するための強力なツールとなります。

  • 代謝アップ
    筋肉量を増やすことで基礎代謝が向上し、自然と消費カロリーが増えます。
  • 身体の引き締め効果
    停滞期を抜けた後も、より引き締まった健康的な体型を維持しやすくなります。
  • リフレッシュ効果
    運動はストレス解消にもつながり、ダイエットへのモチベーション維持にも役立ちます。

「なかなか時間が取れない…」という方も、まずはスクワットや腕立て伏せなど、自宅でできる簡単な自重トレーニングから始めてみましょう。


ダイエット停滞期に関するQ&A

  • Q1:停滞期はどれくらい続きますか?
    • A1: 個人差がありますが、一般的には2週間〜1ヶ月程度続くことが多いです。
      正しい対処をすれば、比較的早く抜け出すことができます。
  • Q2:停滞期にさらに食事を減らすのはなぜダメなのですか?
    • A2: 身体の飢餓モードがさらに強くなり、代謝が低下してしまいます。
      結果として、よりやせにくい身体になってしまうため、逆効果です。
      食事量をさらに減らすのはやめましょう。
  • Q3:停滞期にチートデイを取り入れるのはどうですか?
    • A3: チートデイは、停滞期を打破する有効な方法の一つです。
      食事量を増やすことで、身体に「飢餓状態ではない」と認識させ、代謝を促す効果が期待できます。
      ただし、翌日からは通常のダイエット食に戻すことが重要です。

まとめ|無理なダイエットは悪循環を招く

極端な食事制限は、停滞期やリバウンドのリスクを高めるだけでなく、集中力の低下、体調不良、生理不順など、心身の健康を損なう原因にもなります。

健康的でリバウンドしにくい身体を目指すなら、1ヶ月に1~2kg程度の緩やかな体重減少を目指すのが理想です。
無理なく継続できるペースで、食事と運動のバランスを大切にしましょう。

この記事の監修者・執筆者
パーソナルトレーナー
和泉 大樹(イズミ ダイキ)

2012年から横浜市を中心に個人で訪問型の出張パーソナルトレーナーとして活動しています。トレーニングだけでなく、ストレッチに整体、食事や生活習慣のアドバイスもしています。

~保有資格~
・NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定 パーソナルフィットネストレーナー)
・JATI-ATI (日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者)
・スポーツプログラマー(日本スポーツ協会認定)
・ACCA公認 アスレティックコンディショニングコーチ アドバンス
・YMCメディカルトレーナーズスクール 整体療術科 卒業
・健康管理士上級指導員(日本成人病予防協会認定)
・ヘルスケアアドバイザー(日本チェーンドラッグストア協会認定)
etc.

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