「がに股」は、見た目の問題だけでなく、膝や腰の痛み、O脚、猫背などの様々な不調を引き起こす原因にもなります。
がに股は、原因を正しく理解し、適切なストレッチや対策を継続することで、十分に改善が見込めます。
この記事では、がに股の原因から、自宅で簡単にできる効果的なストレッチ、さらには日常生活で意識すべき改善ポイントまでを解説していきます。
がに股で悩んでいる方は、是非参考にしてみてください。
がに股の原因とは?
がに股の主な原因は、筋肉のアンバランスにあります。
特に重要なのが以下の2点です。
内ももの筋肉「内転筋」の衰え
太ももの内側にある内転筋群は、股関節を内側に閉じる働きがあります。
この筋肉が弱くなると股関節が外側に開きやすくなり、結果として膝や足先が外を向く「がに股」の状態になります。
また、外重心になることによってお尻の筋肉やももの外側にも負担がかかり、筋肉が固くなっていきます。
チェックポイント
靴底の外側が極端にすり減っている。
これは、内転筋の衰えにより足の外側に重心をかけて歩いているサインかもしれません。
姿勢のクセと骨盤の崩れ
長時間のデスクワークでの猫背や足を組むクセは、骨盤を後ろに傾け(後傾)、股関節を外側にねじれやすくします。
この骨盤の崩れも、がに股を助長する大きな原因になります。
がに股改善に効果的な運動

がに股改善には、硬くなった股関節周りの筋肉をほぐし、衰えた内転筋群を刺激する運動が効果的です。
無理のない範囲で、毎日継続して行いましょう。
| 種別 | 目的 |
| 運動(筋トレ) | 衰えた内転筋群を鍛え、正しい姿勢をキープする力をつける |
| ストレッチ | 硬くなった筋肉をほぐし、股関節の動きを改善する |
【運動】体幹と内転筋を同時に鍛える「ボールスクイーズ(橋のポーズ応用)」
内転筋と体幹(腹筋・背筋)を同時に鍛え、骨盤の安定性を高めます。
- 方法
仰向けに寝てひざを立て、ひざの間にタオルやクッション(またはボール)を挟みます。
お尻をゆっくりと持ち上げながら(橋のポーズ)、挟んだものを潰すように内ももに力を入れます。 - ポイント
内ももと、お尻、お腹にも力が入っているか意識します。
5秒キープを10回繰り返します。
【運動】股関節の安定性を高める「クラムシェル(貝のポーズ)」
お尻の筋肉(中殿筋など)を鍛え、歩行時の安定性を高めます。
- 方法
横向きに寝て、ひざを90度曲げます。
かかとをつけたまま、上側のひざをゆっくりと持ち上げ、ゆっくりと閉じます(貝が開閉するイメージ)。 - ポイント
腰が後ろに反らないように、体幹を固定します。
10~15回を目標に、左右とも行います。
内転筋を伸ばす「開脚ストレッチ(座位)」
内転筋の柔軟性を取り戻す定番のストレッチです。
- 方法
床に座り、両足を大きく広げます。
背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと体を前に倒していきます。 - ポイント
痛みを感じる手前でストップし、20~30秒キープします。
ひざが曲がらないように意識します。
【ストレッチ】股関節を柔軟にする「あぐら(合蹠のポーズ)」
股関節周りの筋肉をリラックスさせ、開きやすくします。
- 方法
床に座り、足の裏同士を合わせ、かかとを身体に引き寄せます。
両手で足を持ち、ひざをゆっくりと床に近づけるように押さえます。 - ポイント
背筋を丸めず、まっすぐに保ちます。
内ももや股関節に心地よい伸びを感じながら、20~30秒キープします。
お尻の奥をほぐす「大殿筋(お尻)ストレッチ」
お尻の筋肉が硬いと骨盤が後ろに傾き、股関節も外側に開きやすくなり、がに股を助長させてしまいます。
- 方法
椅子に浅く座り、片足の足首を反対側の太ももに乗せます(数字の「4」のような形)。そのまま背筋を伸ばし、身体を少し前に倒します。 - ポイント
お尻の奥が伸びているのを感じながら、20~30秒キープします。
左右とも行います。
もも裏をほぐす「ハムストリングスストレッチ(寝ながら)」
もも裏(ハムストリングス)の硬さも骨盤を後ろに傾ける原因になります。
- 方法
仰向けに寝て片足を持ち上げます。
ひざの裏やふくらはぎを両手で抱え、息を吐きながらゆっくりと胸に引き寄せます。 - ポイント
反対の足が床から浮かないように注意します。
20~30秒キープし、左右行います。
日常生活で意識すべき「がに股」改善のヒント

ストレッチと合わせて、日々の習慣を見直すことが、がに股改善には重要です。
| シーン | 意識すべきポイント |
| 立つ時 | つま先を正面に向け、体重を足の裏全体で支える。 お腹に軽く力を入れ、骨盤を正しい位置に保つ。 |
| 歩く時 | かかとから着地し、つま先で蹴り出す。 足はまっすぐ前に出し、内ももを擦るように意識する。 |
| 座る時 | 背筋を伸ばし、深く座る。 足を組むのはNG。両足裏を床につけ、ひざを揃える。 |
まとめ|継続こそが美脚への道
がに股の改善は、一日にして成らず。内転筋の強化と股関節周りの柔軟性アップが重要です。
- 【原因】 内転筋の衰え、骨盤の傾き・崩れ、姿勢のクセ
- 【対策】 内転筋の強化、股関節周辺ストレッチ、正しい姿勢・歩き方の意識
今日からこの記事で紹介したストレッチとヒントを習慣にして、見た目も健康も整った、理想的な脚ラインを目指していきませんか?
