ごぼうを調理する際、「皮を剥く」「水にさらしてアク抜きをする」のは当たり前だと思っていませんか?
実は、そのひと手間がごぼうの持つ大切な栄養素をムダにしているかもしれません。
この記事では、ごぼうが持つ驚きの栄養価を最大限に引き出し、特に注目の成分「クロロゲン酸」を効率よく摂取するための正しい食べ方・調理法をご紹介します。
ごぼうの栄養をムダにするな!皮むき・アク抜きは「不要」です
ごぼうには、便通改善に役立つ食物繊維が豊富に含まれていることで知られています。
しかし、ごぼうの栄養は私たちが普段捨ててしまいがちな「皮」や「アク」に含まれています。
栄養の宝庫!皮には根の2倍のクロロゲン酸
ごぼうの皮と実を比較すると、皮の部分に特に豊富に含まれているのが、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸です。
- クロロゲン酸の含有量: 皮には根の部分の約2倍も含まれているとされます。
- 期待できる効果: 糖尿病予防、脂肪の蓄積を抑える効果が期待されています。
このため、皮を剥いてしまうと、ごぼうの持つ健康パワーを大きく損なってしまいます。
ごぼうは「まるごと食べる」ことで、断然多くの栄養を摂取することができます。
アク抜きで大切な栄養素が流れ出てしまう!
ごぼうを水にさらして茶色い「アク」を取る行為は、実は栄養素の流出に繋がります。
アクの正体は、この大切なクロロゲン酸が酸化したものです。
アク抜きをすることで、クロロゲン酸だけでなく、腸内環境を整える水溶性食物繊維まで一緒に流れ出てしまいます。
✅ ごぼうの正しい下処理方法
ごぼうはアク抜きせず、たわしやアルミホイルを丸めたもので泥を軽く洗い落とすだけで十分です。
洗いすぎると栄養だけでなく、ごぼう特有の良い香りまで失われてしまうので注意しましょう。
栄養を逃さない!ごぼうの効率的な調理法

皮ごと、アク抜きなしで調理する際にも、栄養を逃さずクロロゲン酸の働きを活かすためのポイントがあります。
下茹では「電子レンジ」を活用する
ごぼうを煮物などに使う際、下茹でをする場合もアク抜きと同様にクロロゲン酸が水に溶け出してしまいます。
電子レンジを使って加熱すれば、水への栄養の流出を防ぎながら調理時間を短縮できます。
大きめにカットして素早く加熱!
ごぼうに含まれるクロロゲン酸の抗酸化力は、細かく切るほど低下してしまいます。
クロロゲン酸の働きを最大限に高めるには、以下の調理法がおすすめです。
- ごぼうを5cm程度の大きめに切る。
- 切ったらすぐに電子レンジなどで素早く加熱する。
鮮度も重要!美味しいごぼうの選び方
栄養価の高いごぼうを選ぶには、鮮度が重要です。
特に、クロロゲン酸が多く残っている泥付きのものを選ぶのがおすすめです。
既に洗ってあるものは、水にさらされた過程でクロロゲン酸が減っている可能性があるからです。
✅ 新鮮なごぼうを見分けるポイント
- まっすぐに立っているもの
ごぼうの下の方を持って、まっすぐに立つものを選びましょう。 - 中心に「す」がないもの
太くても立たないものは、中心に空洞(す)が入ってスカスカになっている場合があります。
【番外編】皮を活用する「ごぼう茶」もおすすめ
「皮ごと調理したいけど、料理の見た目が気になる…」という方は、剥いた皮を活用した「ごぼう茶」にしてみてはいかがでしょうか。
お茶にしても、皮に含まれるクロロゲン酸をしっかりと摂取することができます。
✅ 簡単!ごぼう茶の作り方
- たわしで洗ったごぼうの皮をピーラーで剥く。
- 天日で十分に乾燥させる。
- 普通のお茶と同じように煮出す。
💡 まとめ:今日から実践!ごぼうの栄養を最大限に活かす食べ方
最後に、ごぼうの栄養をムダにせず、効率よく摂取するための重要なポイントをもう一度確認しましょう。
| ポイント | 旧常識 | 新常識(栄養を活かす食べ方) |
| 皮むき | 剥く | 剥かない!(皮にクロロゲン酸が豊富) |
| アク抜き | 水にさらす | 不要!(アクは大切な栄養素の流出) |
| 下処理 | 丁寧に洗う | 軽く泥を落とすだけ(洗いすぎは栄養と香りの損失) |
| 下茹で | 鍋で茹でる | 電子レンジで加熱(栄養の流出を抑制) |
| 選び方 | – | 泥付き・まっすぐ立つ新鮮なものを選ぶ |
ごぼうは「皮ごと・アク抜きなし」で調理することで、糖尿病や脂肪の蓄積予防に役立つクロロゲン酸を効率よく摂取できます。
これを機にごぼうの調理法を見直してみてはいかがでしょうか。

