玉ねぎを「日光浴」させるだけで得られる驚きの健康効果
日本の食卓に欠かせない玉ねぎには、健康に嬉しい二大成分があります。
一つは血液をサラサラにするとされるアリシン、そしてもう一つが、強力な抗酸化作用を持つケルセチン(ポリフェノール)です。
特にケルセチンは、皮を剥いた後の「白い実」の部分でも、ある簡単なひと手間を加えるだけで、その量が約4倍にも増えることが分かっています。
この記事では、玉ねぎの健康成分を最大限に引き出すための裏技と、それぞれの成分を効果的に摂取するための調理法を、動脈硬化や高血圧の予防に関心のある方に向けて解説していきたいと思います。
【ケルセチン4倍増】玉ねぎを日光浴させる裏技
玉ねぎのケルセチンは、ポリフェノールの一種で、高い抗酸化作用により血液循環を改善し、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の予防に役立つと期待されています。
なぜ日光浴でケルセチンが増えるのか?
ケルセチンは主に玉ねぎの茶色い皮の部分に多く含まれています。
ですが、皮を剥いた白い実の部分でも、日光(紫外線)に当てることで、玉ねぎが細胞を活性酸素などから守ろうとしてケルセチンを自ら生成・増加させることが分かっています。
【ケルセチンを4倍に増やす日光浴のコツ】
- 皮を剥く
茶色い外皮を剥いた状態の玉ねぎを準備します。 - 窓際で日光浴
太陽光がよく当たる窓際などに置きます。 - 期間の目安
1週間程度を目安に日光に当て続けます。
これにより、ケルセチンの量が通常よりも大幅に増加します(約3.5〜4倍の報告があります)。
ケルセチンの摂取を無駄にしない調理法
ケルセチンは、熱や冷凍には比較的強い性質がありますが、水溶性であるため、水に溶け出しやすい性質があります。
- 汁ごと食べる
スープや煮込み料理にする際は、溶け出したケルセチンを無駄なく摂取するために汁ごと飲み干しましょう。 - 皮も活用
食べない皮の部分も、煮出して皮茶にすれば、さらに効率よくケルセチンを摂取できます。
血液サラサラ成分「アリシン」を効率よく増やす摂取方法
玉ねぎの辛味やツンとした香りの元となる硫化アリルという成分は、空気に触れることで、強力な健康成分であるアリシンに変化します。
アリシンは、疲労回復や血液循環の改善に役立ちます。
アリシンを増やす「刻む」と「放置」のひと手間
硫化アリルを効率よくアリシンに変化させるには、以下の2つのポイントが重要です。
- 細かく刻む
細胞を壊し、硫化アリルをより多く空気に触れさせるために、みじん切りやすりおろしにするとアリシンの生成量が増えます。 - 10分程度放置
刻んだ後、すぐに調理せずに10分程度放置することで、アリシンへの変化が完了し、より多くの量を摂取できます。
アリシンの効果を逃さない調理法と組み合わせ
アリシンも水溶性で熱に弱い性質があります。
効率よく摂取するには、調理法にも工夫が必要です。
- 生で食べるのがベスト
サラダや薬味など、生で食べるのがアリシンの効果を最大限に引き出す方法です。 - 油で炒める
加熱調理する場合は、水にさらす時間を短くし、茹でる前に油で軽く炒めることで、アリシンが油にコーティングされ、水への流失を最小限に抑えられます。 - 疲労回復の最強コンビ
アリシンは、ビタミンB1(豚肉などに豊富)と結合してその吸収を助け、疲労回復効果を長持ちさせる働きがあります。
豚肉やレバーなどの食材と組み合わせると、相乗効果が期待できます。
まとめ|玉ねぎで生活習慣病と疲労をダブルケア!
玉ねぎは、ケルセチンとアリシンという強力な二つの成分により、現代人が抱える「血液・血管の悩み」と「慢性的な疲労」を同時にケアできる食材です。
「日光浴」でケルセチンを増やし、「細かく刻んで放置」でアリシンを増やすひと手間を加え、玉ねぎの力を最大限に引き出して健康維持に役立てましょう。

