水を飲むと「水太りするから飲まないようにしている」という話を耳にすることがありますが、これは大きな誤解です。
結論から言うと、水で太ることはありません。
この記事では、「水太り」という概念がなぜ誤りなのか、そして水を飲むことがダイエットや健康に与えるプラスの影響について、詳しく解説します。
水太り＝太るではない！カロリー収支の基本
水にカロリーはないから太らない
そもそも、水自体にはカロリーがありません。
体重が増加するかどうかは、摂取カロリーと消費カロリーの差である「カロリー収支」によって決まります。
カロリーゼロの水をいくら飲んでも、脂肪として蓄積されることはあり得ません。
「水太り」とされる現象の多くは、一時的なむくみを指すようですが、むくみと太ることは全く異なります。
医学的にも「水太り」という用語は存在しません。
- 太る: 脂肪などの組織が増加すること（カロリーオーバーが原因）
- むくみ: 皮膚の下に余分な水分が溜まった状態（水分バランスなどが原因）
ジュースや清涼飲料水などはカロリーがあるため、摂りすぎると太る可能性はありますが、純粋な水で太る心配はありません。
水はむしろ「代謝」を円滑にし、ダイエットをサポート
水を極端に制限すると、かえって身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
水は、生命維持に必須であり、体内のさまざまな機能を担っています。
水が不足すると、代謝が悪くなることが考えられます。
水を適切に飲むことは、以下の点でダイエットや健康に良い影響を与えます。
- 代謝の円滑化
体内の物質輸送や化学反応には水が不可欠であり、十分に水を飲むことで新陳代謝がスムーズになります。 - 老廃物の排出促進
尿や汗として老廃物を体外に排出するのを助けます。 - 便秘の解消
腸内環境を整え、便通をサポートします。
「水を飲むと太る」どころか、「水を飲むと代謝が円滑になり、ダイエット効果が上がる」と言えます。
「水太り」の正体は「むくみ」！特に寝起きは要注意
多くの方が「水太り」として懸念する起床時のむくみは、水分の摂りすぎが原因ではなく、主に生理現象によるものです。
なぜ睡眠中はむくみやすいのか？
通常、体内では老廃物排出のために尿が作られ続けます。
しかし、睡眠中に何度も排尿のために起きるのは大変です。
そのため、睡眠中は腎臓が老廃物の排出を調整し、一時的に水分を体内に溜め込むように働きます。
これにより、寝起きは顔や体がむくみやすくなります。
これは病気や太ったわけではなく、自然な身体の調整機能です。
起床後、数回の排尿を重ねることで、余分な水分は徐々に排出され、むくみは解消されていきます。
顔のむくみが目立ちやすいのは、変化に気づきやすい部位だからです。
安全な水分補給の目安と注意点
水分不足は代謝の低下を招きかねません。
健康的な生活を送るためにも、こまめな水分補給を心がけましょう。
- 一日の水分摂取目安
発汗量などにもよりますが、1.5～2ℓ程度を意識してこまめに摂ると良いとされています。
ただし、注意点として「水中毒」があります。
- 水中毒とは？
短時間で極端に大量の水を摂取すると、血液中のナトリウム濃度が薄まり、「低ナトリウム血症」という危険な状態に陥る可能性があります。 - 心配する必要は？
通常の生活を送っている方が水中毒になることは極めて稀です。
目安量を守り、喉の渇きに応じてこまめに飲むようにすれば、心配する必要はありません。
「水太り」を気にせず、健康とダイエットのために適切に水を飲みましょう。
