9割が知らない!【野菜の切り方】を変えるだけで栄養を逃さない黄金法則

料理本を見る女性 健康

「せっかく野菜を食べているのに、栄養が摂れていないかも…?」

その原因、実は切り方にあるかもしれません。
輪切り、千切り、みじん切りなど、何気なく行っている野菜のカット方法一つで、ビタミンや抗酸化成分の損失率が変わります。

この記事では、野菜が持つ栄養素を最大限に引き出し、無駄なく摂取するための「切り方の黄金法則」を解説していきたいと思います。


栄養素の損失を防ぐ!切り方の「基本の黄金法則」

野菜の切り方には、栄養素の性質(水溶性か、空気に触れると酸化するかなど)に応じた3つの基本原則があります。

1. 葉野菜は「大きくカット」で水溶性ビタミンを守る

ビタミンCカリウムなどの水溶性の栄養素は、水にさらしたり、調理中に熱を加えることで非常に流出しやすい特性があります。

  • 法則
    できるだけ断面を少なくする。
  • 方法
    白菜キャベツなどの葉野菜は、大きめのざく切りにするのが鉄則です。
  • 効果
    切り口が減ることで、水や空気に触れる面積が減り、ビタミンCの損失を最小限に抑えられます。

2. 特殊成分は「細かく切る」で栄養を活性化させる

特定の野菜には、切ることで化学変化を起こし、栄養成分が活性化するものがあります。

  • 法則
    酵素揮発性の成分を持つ野菜は、細かく切る

  • 玉ねぎに含まれる硫化アリル、ニンニクニラに含まれるアリシンなど。これらは細かく刻むことで酵素が働き、強い殺菌作用や抗酸化作用を持つ成分に変化します。
  • 実践
    玉ねぎみじん切りに、大根おろす(大根おろし)のが最も効果的です。

3. 切ったら「すぐに食べる」で酸化・揮発を防ぐ

野菜に含まれるビタミンCは、空気に触れると酸化します。
また、多くの栄養成分は揮発性があり、時間が経つほど切り口から失われていきます。

  • 法則
    カット後の放置時間を極力短くする。
  • 実践
    野菜は食べる直前に切るのがベストです。
    作り置きのカット野菜は便利ですが、栄養価の多くが失われている可能性が高いことを理解しておきましょう。

【野菜別】栄養を最大限に引き出す正しい切り方・調理のコツ

栄養素の宝庫である「」や「ワタ」を捨てずに活用するコツも含めて、具体的な野菜ごとの切り方を紹介します。

野菜名目的の栄養素最適な切り方栄養を逃さないコツ
玉ねぎアリシン(殺菌・抗酸化作用)みじん切りみじん切り後、10分ほど放置すると辛みが抜け、アリシンの作用がアップします。
大根アリルイソチオシアネート(抗酸化)皮ごとすりおろし辛みが強い根の先に成分が豊富。
細かく切るほど活性化するため、おろし金で皮ごとおろすのがベスト。
ゴボウリグニン(不溶性食物繊維)ささがき皮にポリフェノールが豊富。皮はむかずに、汚れを洗い落とす程度に。
リグニンは切り口から多く発生するため、ささがきが効果的。
ニンジンβ-カロテン(ビタミンA)皮ごと調理皮の近くに多く含まれるため、皮はむかずに使いましょう。
β-カロテンは脂溶性なので、油で炒めると吸収率が格段に上がります。
ピーマンビタミンC、ピラジン縦切り(繊維に沿って)ピーマンの細胞は縦に並んでいます。
繊維に沿って縦に切ることで、ビタミンCやピラジンの流出を防げます。
カボチャβ-カロテン、ビタミンEくし形切り(ワタも活用)皮をむかずにくし形に。中心部のワタやタネにも栄養が豊富なので、捨てずに味噌汁の具などに活用しましょう。
ニラアリシン(根元)、ビタミンC(葉)根元:細かく / 葉:大きめアリシン豊富な根元細かく刻んで活性化させ、ビタミンCが多い大きめに切って損失を防ぎます。
リンゴ皮のポリフェノール皮ごと輪切り皮や中心部に栄養が集中。
くし形切りだと皮と実の間の栄養を無駄にしやすいため、皮ごと輪切りにして摂取量を増やしましょう。

知っておきたい!ブロッコリーの保存法

ブロッコリーに含まれるスルフォラファン(抗酸化・解毒作用)は、花蕾部分の細胞分裂が盛んなため、カットすると栄養が失われやすい特性があります。
一度に使い切れない場合は、花蕾を房ごとにカットしてから密閉容器に入れ、冷蔵保存することで、栄養の損失を抑えられます。


まとめ|栄養を活かす切り方の極意

野菜の栄養を最大限に活かすためには、「水溶性断面を減らす(大きく)」「活性化成分断面を増やす(細かく)」、そして「皮やワタ捨てずに活用する」が鉄則です。
切り方を変えるだけで、日々の食事の栄養効率は向上します。
野菜のパワーをしっかり引き出して、健康的な食生活を送りませんか?

この記事の監修者・執筆者
パーソナルトレーナー
和泉 大樹(イズミ ダイキ)

2012年から横浜市を中心に個人で訪問型の出張パーソナルトレーナーとして活動しています。トレーニングだけでなく、ストレッチに整体、食事や生活習慣のアドバイスもしています。

~保有資格~
・NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定 パーソナルフィットネストレーナー)
・JATI-ATI (日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者)
・スポーツプログラマー(日本スポーツ協会認定)
・ACCA公認 アスレティックコンディショニングコーチ アドバンス
・YMCメディカルトレーナーズスクール 整体療術科 卒業
・健康管理士上級指導員(日本成人病予防協会認定)
・ヘルスケアアドバイザー(日本チェーンドラッグストア協会認定)
etc.

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