「頭が重い…これも肩こりのせい?」肩こりからくる頭痛の正体と根本から治す方法

頭痛 肩こり

今、この記事を読んでいる間も、首や肩の重だるさを感じていませんか?

そして、そのつらい肩こりに続いて、頭が締め付けられるような、ズキズキとした痛みが襲ってくることはありませんか?

もしそうなら、その頭痛は、肩こりが原因で起こる「緊張型頭痛」かもしれません。

肩こりと頭痛は、多くの人が悩む身近な不調です。
ですが、この二つが密接に関係していることを知っている人は意外と少ないかもしれません。
ただの不調と放置していると、日常生活に支障をきたし、仕事のパフォーマンス低下や気分まで憂鬱にさせてしまいます。

この記事では、肩こりから頭痛が起こるメカニズムを解き明かし、今日からすぐに始められる具体的な対策を解説していきたいと思います。


肩こりと頭痛はセットでやってくる?その意外なメカニズムを徹底解剖

なぜ、肩がこると頭痛が起こるのでしょうか?
その原因は、首から肩にかけての筋肉と、その周辺を通る神経にあります。

1. 筋肉の緊張と血行不良の悪循環

肩こりの一番の原因は、筋肉の緊張です。
長時間のデスクワーク、スマートフォンの見過ぎ、同じ姿勢での作業…これらはすべて、首や肩、背中の筋肉に持続的な負担をかけます。
特に、頭の重さ(約4〜6kg)を支える首や肩の筋肉は、常に緊張状態にあります。
この緊張が続くと、筋肉は硬くこわばり、血管が圧迫されて血行が悪くなります。
すると、筋肉に十分な酸素や栄養が行き渡らず、疲労物質(乳酸など)が溜まりやすくなります。

例えば、ゴミが回収されずにどんどん溜まっていくような状態です。
この状態が続くと、筋肉はさらに硬くなり、「痛み」という信号を発するようになります。
これが、肩や首の痛み、つまり「肩こり」になります。

2. 神経への影響と「緊張型頭痛」

肩や首の筋肉の緊張は、それだけで終わらないのが厄介な点です。

首筋には、後頭部や頭の横に伸びる多くの神経が通っています。
硬くなった筋肉がこれらの神経を物理的に圧迫したり、血行不良によって神経の働きを阻害したりすると、痛みの信号が頭部に伝わることもあります。

この結果、頭全体が締め付けられるような、重くて鈍い痛みや、ズキズキとした痛みが現れます。
これが、肩こりに付随して起こる「緊張型頭痛」といわれるものです。
頭痛全体の約8割を占めると言われるほど、多くの人が悩まされている頭痛になります。

また、眼精疲労も頭痛の原因になります。
パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続けると、目のピントを調節する筋肉が疲労します。
この目の疲れは、首や肩の筋肉の緊張をさらに強めることが分かっていて、肩こり・頭痛の悪循環を加速させてしまいます。

今すぐできる!肩こり・頭痛に効果的なセルフケア

伸びをする女性

つらい症状から解放されるには、原因となる筋肉の緊張をほぐすことが不可欠です。

1. 筋肉をほぐすストレッチ

硬くなった筋肉を伸ばし、柔軟性を取り戻すことで、血行が改善し、痛みが和らぎます。

  • 肩甲骨回し
    1. 両肩に手のひらを置き、ゆっくりと肘を前から後ろへ大きく回します。
    2. 肩甲骨が動いているのを意識しながら、10回繰り返します。
    3. 次に、後ろから前へも同様に10回回します。
  • 首のストレッチ
    1. 背筋を伸ばして座り、ゆっくりと頭を右に傾け、左側の首筋を伸ばします。
    2. 30秒間キープし、反対側も同様に行います。
    3. 次に、頭をゆっくりと前に倒し、後頭部を両手で軽く押さえて、首の後ろを伸ばします。
  • 胸のストレッチ
    1. 両手を後ろで組み、肩甲骨を中央に寄せるように胸を張ります。
    2. この姿勢を30秒キープします。これは猫背の改善にもつながります。

2. 温熱ケアで血行促進

温めることは、硬くなった筋肉をゆるめ、血行を改善する最も手軽で効果的な方法です。

  • お風呂
    38〜40℃程度のぬるま湯に15分以上ゆっくりと浸かりましょう。
    全身が温まり、筋肉がリラックスします。
  • 蒸しタオル
    濡らしたタオルを固く絞り、電子レンジで温めます。
    熱すぎないように注意し、首や肩に当てて5〜10分間温めます。
  • 温かいシャワー
    シャワーの湯を首の後ろや肩甲骨の間に当て、マッサージするように温めるのも効果的です。

3. 正しい姿勢と環境づくり

根本的な原因を断つためには、日々の姿勢や生活環境を見直すことが重要です。

  • デスクワーク
    • 椅子の高さ
      足の裏全体が床につき、ひざが90度になるように調整します。
    • モニターの位置
      目線の高さに合わせ、画面との距離を40〜50cm離します。
    • 休憩
      1時間に1回は立ち上がり、ストレッチをしたり、遠くの景色を見て目の疲れを癒したりしましょう。
  • 睡眠環境

    • 高すぎる枕は首に負担をかけ、肩こりを悪化させます。
      理想は、首のカーブに自然にフィットし、寝ている間に首や肩に負担がかからない高さの枕です。

❓もしもの時のために!知っておきたいQ&A

Q. マッサージは効果がありますか?
A. マッサージは一時的な筋肉の緩和に効果的ですが、根本改善は難しいかもしれません。
強すぎるマッサージはかえって筋肉を傷つけ、痛みを悪化させることもあります。
根本改善をしたい場合は、日常生活の改善をしていくことが重要です。

Q. どのタイミングで病院に行くべきですか?
A. ほとんどの肩こり・頭痛はセルフケアで改善できますが、以下のような場合は注意が必要です。

  • 激しい頭痛:突然の激しい痛みや、吐き気、発熱を伴う場合
  • 手足のしびれ:首や肩だけでなく、手足にしびれや麻痺がある場合
  • 頻繁な頭痛:市販薬を飲んでも改善しない、または薬の服用回数が増えている場合

これらの症状は、脳の病気や他の重い病気が原因である可能性も考えられます。
自己判断せず、脳神経外科頭痛専門外来を受診しましょう。


まとめ|肩こり・頭痛は日々の積み重ねで改善できる

肩こりからくる頭痛は、特別な病気ではありません。
日々の生活習慣身体の使い方が積み重なって引き起こされる、いわば「現代病」と言えます。

今日からできる小さな工夫を積み重ねることで、つらい症状は必ず改善に向かっていくはずです。
この記事で解説したストレッチや温熱ケア、そして姿勢の見直しを毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。

肩と頭がスッキリすることで、仕事の集中力も上がり、日々の生活がもっと快適になります。
もう、痛みで大切な時間を奪われないように、今日からセルフケアを始めてみませんか。

この記事の監修者・執筆者
パーソナルトレーナー
和泉 大樹(イズミ ダイキ)

2012年から横浜市を中心に個人で訪問型の出張パーソナルトレーナーとして活動しています。トレーニングだけでなく、ストレッチに整体、食事や生活習慣のアドバイスもしています。

~保有資格~
・NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定 パーソナルフィットネストレーナー)
・JATI-ATI (日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者)
・スポーツプログラマー(日本スポーツ協会認定)
・ACCA公認 アスレティックコンディショニングコーチ アドバンス
・YMCメディカルトレーナーズスクール 整体療術科 卒業
・健康管理士上級指導員(日本成人病予防協会認定)
・ヘルスケアアドバイザー(日本チェーンドラッグストア協会認定)
etc.

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