「身体の調子がイマイチ」「下半身がやせにくい」…それ、もしかしたら骨盤の崩れが原因かもしれません。
俗に「骨盤の歪み」とよく聞いたりしますが、骨盤自体が歪むわけではありません。
周辺の筋力や柔軟性によって骨盤全体が、左右前後に傾いたりしている状態です。
格的な診断は専門家にお任せするとして、ここではご自宅で5分でできる骨盤の傾き、開きの簡易チェック法をご紹介したいと思います。
自分の骨盤の状態を把握して、姿勢改善や体質改善の一歩を踏み出しましょう!
1. 骨盤の「ねじれ・高さ」をチェックする方法
ねじれや高さの崩れは、腰痛や慢性的な肩こり、脚の長さの違いにも繋がる可能性があります。
簡易チェック手順
- 仰向けに寝る
床に仰向けになり、両足を腰幅程度に開きます。 - 骨盤の高さを比較
- 左右の骨盤の最も高い部分(腸骨稜)に親指を軽く当てます。
- 親指と並行に、中指を床につけます。
- 親指の高さを左右で比較します。
- 診断の目安
- 正常な場合
左右の親指の高さはほぼ同じです。 - ゆがみがある可能性
どちらか一方が高い場合、骨盤が高い方の逆側にねじれている(回旋している)可能性があります。- 例: 右側が高い場合
骨盤が左側にねじれている可能性。
- 例: 右側が高い場合
- 正常な場合
2. 骨盤の「傾き・左右差」をチェックする方法
傾き(前後の傾斜)は、特に反り腰やぽっこりお腹の原因となりやすいゆがみです。
簡易チェック手順
- 良い姿勢で座る
背筋を伸ばして正しい姿勢で座ります。 - 肋骨と骨盤の距離を比較
- 左右の肋骨の一番下の縁に親指を当てます。
- 左右の骨盤の最も高い部分に中指(または人差し指)を当てます。
- 親指と中指の間の距離(長さ)を左右で比較します。
- 診断の目安
- 正常な場合
左右の距離はほぼ同じです。 - ゆがみがある可能性
どちらかの距離が長い場合、骨盤が長い方の逆側に傾いている可能性が高くなります。- 例: 右側の距離が長い場合
骨盤が左側に傾いている可能性。
- 例: 右側の距離が長い場合
- 正常な場合
3. 骨盤の「開き・腹筋力低下」をチェックする方法
骨盤の開きは、内臓下垂や冷え性、肥満(特に下半身太り)と深く関連しています。
簡易チェック手順
- 仰向けに寝る
床に仰向けになります。 - 腹筋だけで起き上がる
両腕を身体の横に置き、腹筋の力だけを使って起き上がってみます(いわゆる上体起こし)。 - 診断の目安
- 正常な場合
腹筋の力だけで起き上がることができます。 - 腹筋力低下の可能性
起き上がれない場合、腹筋力がかなり低下していると考えられます。- 腹筋の低下は、お腹を支える力が弱くなり、骨盤が開き気味になる(骨盤底筋群の機能低下)ことに繋がる場合があります。
この状態は、内臓を支えきれず下垂させ、冷え性や下半身太りを招く原因になる可能性もあります。
- 腹筋の低下は、お腹を支える力が弱くなり、骨盤が開き気味になる(骨盤底筋群の機能低下)ことに繋がる場合があります。
- 正常な場合
日常生活で気づく!骨盤チェックリスト(視覚・感覚)
上記の簡易チェック以外にも、日常のちょっとしたサインから骨盤のゆがみを判断することができます。
いくつ当てはまるか数えてみましょう。
- 鏡で確認
真っ直ぐ立った状態で、左右の肩の高さが違う。 - 身体感覚
左右で脚の長さが違うと感じる。 - 装飾品
ネックレスやペンダントが、いつも同じ方向にズレる。 - 靴の減り
一方の靴底(特に外側やかかと)だけが極端にすり減る。 - 体型の左右差
ウエストのくびれ部分の高さが左右で違う。 - ダイエット効果
下半身が特にやせにくい(お尻が大きい、太ももが張る)。
まとめ
これらの簡単なチェック法で、ご自身の骨盤の状態をある程度把握することができます。
バランスの崩れが気になる場合は、姿勢を意識した生活や軽いストレッチから始めましょう。
ただし、これらの方法はあくまで簡易診断です。
慢性的な痛みや重度のゆがみを感じる場合は、専門の医療機関等で正しい診断を受けることをおすすめします。