筋力トレーニングには、自体重トレーニング、ダンベルやバーベルを使うフリーウェイト、そしてトレーニングマシンなど、多様な選択肢があります。
ジムに行くとマシンが豊富にあるため、マシンを中心にトレーニングをする方も多い思います。
しかし、トレーニングは目的や身体の状態によって最適な選択が変わってきます。
それぞれのトレーニング方法のメリットとデメリットを深く理解し、より高い効果を目指しましょう。
マシントレーニングのメリットと注意点
一般的に、トレーニング効果の高さで比較すると、フリーウェイト(ダンベルやバーベル)や自体重トレーニングの方がマシンよりも高いと考えられています。
ですが、マシンにも重要な役割があります。
マシンの特徴とメリット
マシンの最大の強みは、その安全性の高さです。
- 身体が固定される
フォームを安定させるための筋力を使わずに、ターゲットとする筋肉を追い込めます。 - 動作の軌道が決まっている
正しい動きを強制され、怪我のリスクを減らせます。 - 特定の筋肉に集中
鍛えたい部位をピンポイントで集中的に刺激するのに優れています。
運動初心者や体力に自信のない方、怪我のリスクを避けたい方にとっては、マシンから始めるのが安全で効率的な場合があります。
また、フリーウェイトでは鍛えにくい特定の筋肉をターゲットにしたい場合やトレーニングの最後に追い込む際にもマシンは非常に有効と言えます。
身体の機能向上から見た注意点
一方で、身体の機能を総合的に高めるという視点で見ると、マシンの特徴はデメリットにもなり得ます。
- 身体の固定
体幹を安定させる能力や全身の連動性を高める機会が少なくなります。 - 軌道の固定
日常動作に必要な自分で動作をコントロールする能力が養われにくい側面があります。
自体重・フリーウェイトで身体の機能を高める
より実用的な筋力や全身の機能を高めたい場合は、自体重やフリーウェイト(ダンベル・バーベル)でのトレーニングをメインに据えるのが効果的です。
自体重・フリーウェイトのメリット
これらのトレーニングは、身体の機能を高めることに直結します。
- 全身の連動性の向上
マシンのように身体が固定されないため、動作中に体幹を含め、様々な筋肉を同時に働かせて身体を安定させ、動作の軌道をコントロールする必要があります。 - 実用的な筋力
日常生活やスポーツにおいて、筋肉は特定の部位だけを使うのではなく、全身が連動して動きます。
自体重やフリーウェイトは、この全身の連動をトレーニングすることができます。 - 姿勢改善・不調解消
普段使えていない筋肉を鍛え、身体の機能が高まることで、姿勢の改善や肩こり・腰痛の予防・改善にもつながります。 - 代謝アップ
より多くの筋肉を動員するため、エネルギー消費量が増えやすく、ダイエットにも効果的です。
メインは自体重・フリーウェイト、マシンは「補助種目」に
効率的に身体の機能や実用的な筋力を高めたい場合、トレーニングの組み立てとしては
【メイン】自体重トレーニング・フリーウェイト
【補助】トレーニングマシン
と考えるのが良いかと思います。
マシンは、メインのトレーニングで追い込みきれなかった部位の補強や安全に高負荷をかけたい場面で活用します。
まとめ|最適なトレーニングの選択
筋力トレーニングの方法を選ぶ際は、「マシンかフリーウェイトか」という二択ではなく、目的と身体の状態を基準に使い分けることが重要です。
主なメリット | おすすめな人・目的 | |
自体重・フリーウェイト | 全身の連動性、実用的な筋力、姿勢改善・不調解消。 | 機能的な身体を目指す方、スポーツパフォーマンス向上、中級者以上。 |
トレーニングマシン | 安全性、特定の筋肉への集中刺激、怪我のリスク低減。 | 運動初心者、体力に自信のない方、怪我後のリハビリ、ピンポイントの筋肥大。 |
実用的な身体の機能向上を重視するなら自体重やフリーウェイトをメインに安全性の確保や特定の筋肉への集中を重視するならマシンを補助的または主役として取り入れて、バランス良く効果的なトレーニングを進めましょう。