なぜ体力が必要なの?単なる運動能力以上のメリット

かける女性 フィットネス

「体力」と聞くとスポーツ選手のような高い身体能力を想像するかもしれません。
ですが、私たちが日常で使う体力は、もっと身近で私たちの生活の質を大きく左右するものです。
体力をつけることは、単に激しい運動ができるようになることだけではありません。

  • 疲れにくいタフな体に
    日常生活のちょっとした動作、例えば通勤時の階段の上り下り、重い買い物袋を持つ、家事をする、といったことが楽になります。
    活動的になることで、日々の生活にゆとりが生まれ、心にも余裕が生まれます。
  • 仕事や勉強のパフォーマンス向上
    脳への血流が促進され、集中力や思考力が高まります。
    デスクワークで長時間座っていても疲れにくくなり、仕事の効率アップにもつながります。
  • 病気に負けない強い身体
    適度な運動は、免疫細胞を活性化させ、風邪などの感染症にかかりにくくなります。
    また、生活習慣病の予防にも効果的です。
  • ストレスを解消し、心を安定させる
    運動によってセロトニンやドーパミンといった「幸せホルモン」が分泌されます。
    これにより、気分がリフレッシュされ、イライラや不安といったストレスの軽減に役立ちます。

体力をつけるための3つの柱|バランスが成功の鍵

体力を効率よく、そして安全につけるには、「有酸素運動」「筋力トレーニング」「柔軟性」の3つをバランス良く取り入れると良いかと思います。
それぞれが異なる役割を担っており、どれか一つに偏るのではなく、複合的にアプローチすることが大切です。

1. 有酸素運動|心肺機能を鍛え、全身の持久力を高める

有酸素運動は、酸素を使いながら長時間続けられる運動で、心臓や肺の機能を高める効果があります。
これにより、全身の持久力が向上し、疲れにくい身体を作ることができます。

  • 代表的な有酸素運
    ウォーキングジョギングサイクリング水泳など。
    手軽に始められるものから、専門的なものまで幅広くあります。
  • 効果的なやり方
    • 頻度: 週に3〜5日を目標にすると良いです。
    • 時間: 一般的に20分以上が良いとされていますが、連続でなくても良いです。
      何回かに分けて行ってもトータルの運動時間が同じであれば運動の効果はほとんど変わりません。
      有酸素運動は、開始から20分ほど経つと糖質よりも体脂肪が使われやすくなるとされています。
    • 強度: 「少し息が上がるが、隣の人と会話ができる程度」のペースが最適です。
      息が上がりすぎて苦しいと感じる場合は、ペースを落としましょう。
      無理のない範囲で継続することが最も重要です。

2. 筋力トレーニング|基礎代謝を上げ、引き締まった身体を作る

筋肉は、何もしていなくてもエネルギーを消費する「基礎代謝」を上げる働きがあります。
筋肉量が増えると、太りにくく、引き締まった身体になるだけでなく、身体を支える力が強くなり、姿勢も安定します。

  • 代表的な筋力トレーニング
    • スクワット: 主に下半身の大きな筋肉を効率よく鍛えられます。
    • 腕立て伏せ: 胸や腕、肩の筋肉をバランス良く鍛えます。
    • 腹筋: 体幹を鍛え、姿勢の維持に役立ちます。
  • 一般的なやり方
    • 頻度: 週に2〜3回程度。
    • 回数とセット数: 10〜15回で限界が来るような負荷で、2〜3セット行うようにしましょう。
    • 全身をバランス良く: 特定の部位だけでなく、全身の大きな筋肉(脚、胸、背中など)をバランス良く鍛えることで、効率よく筋肉量を増やすことができます。

3. 柔軟性|ケガを防ぎ、疲労回復を促す

柔軟性を高めるストレッチは、筋肉や関節の可動域を広げ、運動中のケガのリスクを減らす重要な役割を担います。
また、血行を促進することで、老輩物質の排出を助け、回復を早める効果もあります。

  • 代表的な柔軟運動: ストレッチヨガなど。
  • 効果的なやり方
    • タイミング: 運動前には軽い動的ストレッチ(身体を動かしながら筋肉を温める)、運動後には静的ストレッチ(ゆっくりと筋肉を伸ばす)を行いましょう。
    • 方法: 痛気持ちいいと感じる程度で、反動をつけずにゆっくりと伸ばします。
      一般的には各部位を20〜30秒間キープするのが目安です。

継続こそが力|挫折せずに続けるための3つの秘訣

体力をつけるには、一朝一夕で効果が出るものではありません。
大切なのは、「いかに長く続けられるか」です。
ここでは、無理なく運動を習慣化するためのヒントをご紹介します。

1. スモールステップで始める

「毎日1時間ジョギングする」といった高すぎる目標は、挫折の原因になりがちです。
まずは「週に1回、近所を10分散歩してみる」など、達成しやすい小さな目標から始めましょう。

  • 小さな成功体験を積み重ねる
    目標を達成するたびに、自分を褒めてあげてください。
    カレンダーに記録をつけたり、スマートフォンアプリで運動量を可視化したりするのも効果的です。

2. 運動を楽しむ工夫をする

「運動しなきゃ」という義務感ではなく、「運動したい」という気持ちで取り組めるよう、楽しみを見つけることが大切です。

  • : 好きな音楽やポッドキャストを聴きながらウォーキングする、友人と一緒にスポーツをする、フィットネスゲームをプレイするなど。

3. 日常生活に運動を溶け込ませる

「まとまった時間がない」という方は、日常生活の中で身体を動かす機会を増やす工夫をしてみましょう。

    • エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使う。
    • 通勤や買い物で一駅分歩く。
    • 歯磨きやテレビを見ている間に、かかとの上げ下げやスクワットをする。

まとめ|今日から始める体力づくり

体力をつけることは、毎日をより健やかで、より活動的なものに変えるための大切な一歩になります。
特別な道具や場所がなくても、今日から始められることはたくさんあります。

まずは、「有酸素運動」「筋力トレーニング」「柔軟性」の3つの柱を意識し、ご自身のペースで、無理なく続けられることから始めてみてはいかがでしょうか。
身体はきっとその努力に応えてくれるはずです。

この記事の監修者・執筆者
パーソナルトレーナー
和泉 大樹(イズミ ダイキ)

2012年に開業し、横浜市を中心に個人で訪問型の出張パーソナルトレーナーとして活動しています。トレーニングだけでなく、ストレッチに整体、食事や生活習慣のアドバイスもしています。
体験も受付けておりますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。

~保有資格~
・NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定 パーソナルフィットネストレーナー)
・JATI-ATI (日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者)
・スポーツプログラマー(日本スポーツ協会認定)
・ACCA公認 アスレティックコンディショニングコーチ アドバンス
・YMCメディカルトレーナーズスクール 整体療術科 卒業
・健康管理士上級指導員(日本成人病予防協会認定)
・ヘルスケアアドバイザー(日本チェーンドラッグストア協会認定)
・3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)
・資産形成コンサルタント(日本証券アナリスト協会認定)

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